オミクロン株に寸断された米国社会

公開日:2022年02月02日

昨日お亡くなりになった石原慎太郎さんが国政に復帰したときに、かの田中真紀子さんから「暴走老人」というあだ名を送られたとか。ところが名付け親の当人は同じ選挙で落選してしまったということで、彼女は自らを自虐的に「老婆の休日」と表現したとされています。

今はバイデン大統領こそ暴走老人ではないでしょうか。

人は自分の親や出生地を選べません。社会主義国や国家社会主義国に生まれて来ずにほんとうに良かったと思います。それでも、「ロシアを戦争に駆り立たされているのは米国のほうだ」と発言するプーチン大統領の気持ちもまったくわからぬではありません。

米国社会のゆがみを良く表せていると思えたデータが、ニューヨークタイムズにありました。

すべてオミクロン株に関するものです。あれだけウクライナ情勢に無視を決め込んでいる日本のほとんどのワイドショーは、オミクロン株に時間を割いておきながら、なぜこのような分析をしないのか、呆れてものが言えません。

 

黄色く塗った国(米国、スウェーデン、日本)は、私が勝手に注目したいからです。左右どちらもコロナ関連死者の累積表示で、左はコロナ禍全体、右はオミクロン株の波です。

 

以下のデータも同様ですが、すべて単位人口(100,000人)当たりです。

 

次はワクチンの状況です。
まだまだチャートは続くのですが、ここらで、ニューヨークタイムズの記事の趣旨を告白(ネタバレ)しておきます。米国はワクチン資源という国力を持ち腐らせている。ワクチン賛成派(≒ニューヨークタイムズ読者層)と反対派(≒ウォールストリートジャーナル読者層)とで国が分断してしまったこと、ひいては政治不信が原因。これをなんとかしてワクチン接種を進めないと事態は改善しない。このような内容です。

私は、これらのデータの使い方としてはかなり我田引水な感じがするニューヨークタイムズの記事でしたが、私が知りたかったデータだったので、引用させてもらいました。

記事の趣旨とまったく無関係であることを承知のうえでこれらのチャートから引き出したい特徴は、
1. 二回打ち終わるまでの速度と、三回目の速度の差がダントツに激しいのが日本である。
2. ロックダウン(>>緊急事態宣言>まん防)をたびたび行った先進諸国とそうではなかったスウェーデンとの間に差は認められない。

さて、残りのデータも見ていきましょう。

 

③ ワクチンを打った回数が0回または1回の人の割合(これは②の左のチャートと実質同じ内容なのですが、下の二つとの比較のために整理しなおしたものだと考えられます)。

 

④ 65歳以上の割合(これまた記事の趣旨とは無関係ですが、日本の高齢化に断トツ感があります)。

 

⑤ 肥満成年の割合(脚注を読んでも各国果たして肥満の基準が統一されているのかどうか疑問はありますが(出典はW.H.O.とのこと)ここでは日本の優秀さが垣間見られます。

そんなわけで、引き続きニューヨークタイムズの記事の本旨を無視して感想を述べさせてもらうならば、
1. いまだにファクターXは良くわからない(もはやファクターXは死語かも知れない)
2. 日本の高齢者比率が高いという事実は、それだけを取れば、オミクロン株を含め、どの株の新型コロナウィルス感染症に依っても、致死率を高めるはず?
3. それを補って余りある要因(のひとつ)として、肥満比率が低いことがある。
4. (オーストラリアと同様)ワクチン2回接種完了の時期が他の先進諸国と比べると遅いことが、現在のところ、日本のオミクロン株耐性に貢献している可能性がある(3回目ワクチンの進捗が著しく悪いのだが、この理由で時間が稼げている)

データの使い方には用心しなければならないところですが、貴重なデータであることは間違いないです。どこに住んでいる何歳くらいの何人(なにじん)かで、見え方も変わってきます。ワクチン推進を目的としているニューヨークタイムズの記者も、極東の地で、蒐集したデータがこのように曲解されてしまったことは、よもや想像していないことでしょう。

投稿者:丹羽 広

最終更新日:2022年02月02日